11月29日(木) くまもと森都心プラザにて開催された表題の勉強会へ行ってきました。
経済産業省の”キーパーソン事業”の一環で行われたこちらは、実践者から直接話を聞くことができる機会ということ、また、熊本県美里町のスマートフォン勉強会でお世話になった美里NPOホールディングスの濱田代表理事が登壇なさるということもあり、ぜひ学ばせて頂こう、と意気込んでの参加でした。
以下は、「ソーシャルビジネスの可能性」との演題で基調講演をなさった長崎大学の山口准教授のお話より要点を箇条書きにしたものです。
・行政や企業では解決できない地域課題を事業として解決するソーシャルビジネス
・ボランティアでは長続きしない
・ソーシャルビジネスの定義
社会性:地域社会の課題
事業性:継続・発展的な採算性
新規性:イノベーションの要素
・地域
高齢化
人口減
所得減
雇用減
→地域社会の問題増
・国、自治体の財政は逼迫→より解決できない
→地域社会の問題増
・CSRからCSVという考え方へ
CSR(企業の社会的責任)はあくまで本業ありき。
CSV(共有価値の創造)、本業の中で社会貢献を。
・事業継続のカギ
明確なビジョン、ミッション
地域住民に受け入れられる事業計画
決して何でも屋ではない
自分の能力、限界を知る
・いいことをやっているのに広まらないのは、PR不足なのではなく、そもそもがいいことではないのかも。
以下は、4名の皆さんの事例発表を抜粋したものです。
■NPO法人ひと・学び支援センター熊本 常務理事 松崎景子さん
・待機児童の多い合志市の認可外の保育所の運営、母親の社会参画
・認可外だからできること カフェや住民の来訪など地域ぐるみで
・行政の複数の課に跨る課題の解決→民の力
■NPO法人美里NPOホールディングス 代表理事 濱田孝正さん
・地域の隙間を埋める
・高い高齢化率→高齢者福祉は手厚い
・埋めるべきところ 観光と子ども
・観光
フットパス→地域の人たちが喜んでくれる
・デジタルデバイド解消
地域プロバイダ運営
・エネルギーの地産地消
太陽光発電
■株式会社フラウ 代表取締役社長 濱砂圭子さん
・ママの視点
子どもの成長過程の様々なこと、転勤族、プレママ
地域に密着した情報を徹底的に収集し情報提供
隙間時間に企業のCSR活動隊
・ニート対策
中高生が働くことを学ぶ仕組み
・シルバー人材
より経験を活かした仕事を
シルバーはできる!
■NPO法人宮崎文化本舗 代表理事 石田 達也さん
・資源
ヒト、モノ、情報、知恵を活かしたビジネス
宮崎県と共にソーシャルビジネスの相談業務
遊休施設の又貸し
事務局代行業務
新しく見せて価値を加える
皆さんのお話をとても興味深く伺いました。
地域の課題にしっかりと向き合い、知恵を使った結果、本日発表して頂いた解決手法となったのでしょう。
その手法は、全く新しいものではなく、既存のものの組み合せ、リデザイン、そういった言葉がキーワードでした。
目の前にある地域の課題をどう解決するか、またいかに継続できるか、を考えた時に、必要なのは地域の理解、マンパワー、資金なのではないかと思います。
私が事業としてやりたいことも結果的に地域課題を解決することにつながると確信しているのですが、継続させるためにどうお金を回す仕組みをつくるか、ということをしっかり考えていかなければならないと思います。
こちらの「ミーティング」には、あらゆるヒントが満載でした。