新年度も頑張ります

4月3日(水)、お世話になっている熊本電子ビジネス専門学校にて教職員研修会が開催され、出席しました。

熊本県立熊本支援学校長 西川高光先生による「教育の原点に立ち返って」と題された講演では、教育効果が表れにくいとされる障碍児教育に携わってらっしゃる西川先生の実践的なお話を拝聴しました。

 

障碍児の持つ様々なハンデ
場の雰囲気がわからない、暗黙のルールがわからない、など「人との関わりのつまずき」、また、教師の話や指示をうまく聞き取れない、行をとばして読んでしまう、
助詞や受け身などの理解が困難などの「学習面でのつまずき」や、提出期限が守れない、じっと座っていても身体の一部が常に動いてしまう、などといった「行動・生活面でのつまずき」など、他の人にできることが自分にできないことで大人たちに叱られたり、認めてもらえないことが原因で子どもたちは辛い、いわば「負のスパイラル」に入ってしまうのだそうです。
そんな子どもたちを伸ばすには、ハンデに応じて教育目標や指導手段の設定が必要なのだと西川先生は仰いました。

 

人それぞれ
講演の中で、いくつかのテストを実施されました。
その中でも、「画面に表示された木の数を数えながら、表示された簡単な数式の答えを声に出す、同時に表示されたひらがなを声に出す」というテストは参加者が皆、必死に取り組んでいましたが、すべてやり遂げた人は一人もいませんでした。
このように、やるべきことの優先順位をつける場合、得意なことや視覚、聴覚、記憶、推測など複数の分野で全く同じ感覚を持っている人はいません。特化していることは”個性”という言葉で表現されます。
よって、人を、障碍児を、「どこからが障碍なのか線引きはできない、人それぞれとの認識を持つべき」だと西川先生は仰いました。

 

教師は「伝え、教えることのプロ」
収入を得て生活する「経済的な補償」、プロならば何かを身につけさせてくれるだろうという「児童・生徒、保護者の期待」、「専門性」を持って児童生徒、保護者、社会へ説明責任がある、とも。

 

教師自身の振り返り
子どもたちを「把握」し「計画」、そして「授業」を行い、「評価」し「改善」する。これを繰り返して教師自身の振り返りを行うことが大事なのだと西川先生。

 

教師のあるべき姿、かつ必要な姿勢を学ばせて頂きました。
授業を聴かない子どもがいたらそれは教師の教え方が悪いのだと反省すべきだとのお話もありました。
十人十色という言葉が表すように、人にはそれぞれの個性があることを再度しっかりと認識する必要があります。
子どもたちが興味を持つポイントは違うでしょうが、それぞれの子どもたちが理解できるようにするための努力を怠ってはいけない、と諭されたような気がしました。

 

講演後に平成25年度の辞令を頂きました。
今年度は、1年生と2年生のパソコン実習を担当させて頂きます。
子どもたちが社会に出てから困らないように、伺ったお話を真摯に受け止め、専門分野以外でも教師としてしっかりと責任を果たそうと心に誓いました。
辞令とパンフレット